今月8日、安倍元総理の暗殺という、信じられない出来事が起こりました。凄いショックで、いまだに焦燥感を抱いています。
安倍元総理は、日本国民のために、これまでの政治家が手を付けられなかった日米同盟の強化(安保法制)、将来世代の負担軽減のための増税等、賛否両論あるかと思いますが、「闘う政治家」であったと認識しています。
追悼の気持ちを込めて、ひとつのエピソードを紹介させていただきます。
今年5月18日、福岡青年会議所の例会の講師として、この来福されたときの話です。
講演では、経済政策について、そして岸田総理の就任時からの政策修正点について、ウクライナへのロシア侵攻と台湾有事について、日本人一人ひとりが考えるべきことなどに焦点が当てられました。そして、アベノミクスの恩恵を一番に受けた福岡市とのおはなしを戴きました。
その後の質疑応答タイムにおいて、わたしから「変化する世界情勢から、改憲についての期限を区切った議論をするべきではないか」と伺ったところ、数百人を前に安倍元総理の回答は意外なものでした。
それは、「連立を組んでいる公明党から反対が強く、安倍政権では改憲が出来なかった」と。
えっ?多数いる会場で、そんなに踏み込んで回答をしていいのかとびっくりしたところに、安倍元総理はさらに踏み込んで、「日本維新の会、国民民主党などの野党の改憲勢力と議論をして岸田政権下でやるんだ」と。
実際に、昨年の衆議院議員選挙で、日本維新の会の議席が3倍増したことから、これまでに立憲民主党が反対してあまり開かれなかった憲法審査会が、ようやく機能するようになりました。
つまり、国会が機能し「次代を創る」ためには、反対するだけで何も議論させないレッテル貼りと、挙げ足取りばかりする野党ではなく、しっかり議論が出来るような野党の存在が必要ではないかと思うのです。
安倍元総理は、わたしたち日本人の未来に対して、ひとり一人のいろんな政策の違いはあれど、政治生命をかけて新しい「次代を創る」ことに全力を賭けて闘って来られたことは間違いないと思います。
坂本龍馬の暗殺後、龍馬が考えた船中八策を基に、明治維新が起こりました。龍馬暗殺後も、その遺志は消えることはありませんでした。
わたしも、来年の4月に焦点をあてて、この福岡市から「次代を創る」覚悟で、「闘う政治家」になりたいと思うところです。
最後に、心からご冥福をお祈り申し上げるとともに、安倍晋三氏の著書より、ひとつの言葉を引用紹介させていただきます。
(以下、「美しい国へ」より)
わたしは政治家を見るとき、こんな見方をしている。それは、「闘う政治家」と「闘わない政治家」である。
「闘う政治家」とは、ここ一番、国家のため、国民のためとあれば、批判を恐れず行動する政治家のことである。
「闘わない政治家」とは、「あなたがすることは正しい」と同調はするものの、決して批判の矢面に立とうとしない政治家だ。(中略)
わたしは、つねに「闘う政治家」でありたいと願っている。
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