先日、非行の親の会「ははこぐさの会」主催の映画『記憶2』の上映会に参加させていただきました。この映画は、過去の出来事が人の心にどのような影響を与えるのかを深く描いた作品であり、登場人物たちが抱える葛藤や痛み、そして再生への希望をリアルに映し出していました。

上映後のトークイベントでは、中村すえこさんの言葉が特に印象に残りました。彼女の語る体験や想いには、言葉では表しきれない重みがあり、その一つひとつが私の心に深く響きました。「過去は変えられないけれど、未来は自分の手で創ることができる」という言葉が、会場の多くの人々の心に刻まれたのではないかと思います。
その後、16歳から50歳までの仲間で構成される「セカンドチャンス」の皆さんとの宴に参加しました。この場では、互いの過去や経験を共有し、共感し合うことで、笑いあり、涙ありの温かな時間が流れていました。ひとりひとりが歩んできた道は異なりますが、それでも「誰と出会い、何を大切にするか」は自分で選ぶことができる、という話に共感が広がりました。

生まれ育つ環境は選べなくても、未来の選択は自分次第。どんな人と出会い、どんな価値観を大切にして生きていくのか——それを決めるのは私たち自身です。人とのつながりがもたらす力と希望を改めて実感した時間でした。こうした経験を通じて、私は「出会い」が人生にもたらす影響の大きさを改めて考えさせられました。
人は一人では生きていけません。時に迷い、時に傷つきながらも、誰かとの出会いが新しい道を示してくれることがあります。それは、決して特別なことではなく、日常の中に潜んでいるのかもしれません。しかし、その出会いを大切にし、学び、そして次に活かしていくことこそが、私たちができる最良の選択ではないでしょうか。
この貴重な経験を胸に、今後も「出会い」の大切さを忘れずに歩んでいきたいと思います。そして、一人でも多くの人が、自らの人生において大切な出会いを見つけ、未来に向かって前向きに進んでいけるような社会を作る一助になればと願っています。

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