「岩本さん、次は前科7犯の薬物犯を担当してもらえますか?」
保護司になって間もない頃、一本の電話に正直、言葉を失いました。 「自分に務まるだろうか?」という不安、そして正直に言えば、怖くなかったと言えば嘘になります。
しかし、彼らと深く向き合う中で、私はある残酷な真実に気づかされました。
人は、“叱られた回数”ではなく、“見捨てられた回数”で壊れていくのだということ。
早良区にある「最初の居場所」
本日は、早良市民センターにて開催された「再犯防止と更生保護施設」に関する研修に参加してきました。

意外と知られていないことですが、私たちの住む早良区には2か所の更生保護施設があります。ここは、刑務所を出た後に身寄りのない方などが、社会に戻るためのステップとして身を寄せる「最初の居場所」です。
更生とは、本人の反省や努力だけで成し遂げられるものではありません。地域の理解と、もう一度やり直せる「土壌」があって初めて成り立つものです。
立ちふさがる「社会復帰」の物理的な壁
しかし、研修で改めて浮き彫りになったのは、あまりにも高い現実の壁でした。
- 元暴力団員は長期間、銀行口座を作ることができない
- 過去の未納履歴などで、携帯電話や住居の契約が困難
口座がない、家がない、携帯がない。 これでは、どんなに本人が「真っ当に働きたい」と願っても、仕事に就くことすらできません。社会に戻ろうとするスタートラインに立つことさえ、物理的に拒絶されているのが今の日本の現状です。
「孤立させない」ことが、地域の安全を守る
「怖いから距離を置く」「社会から排除する」。 その心理は理解できます。しかし、行き場を失い、社会から孤立した人間がどうなるか。その先に待っているのは、残念ながら「再犯」という悲しいループです。
「孤立させない」こと。 これこそが、巡り巡って地域の安全、私たちの安心な暮らしにつながるのだと、私は現場で何度も肌に感じてきました。
失敗しても、何度でも立ち上がれる街へ
私が信じる「安心して暮らせる街」とは、単に失敗をゼロにする街ではありません。 たとえ一度失敗しても、再チャレンジを支え、包摂できる温かさを持った街です。
誰もがもう一度立ち上がれる福岡。 そんな、強くて優しい社会を皆さんと一緒に考えていけたら嬉しいです。
【皆さん、どう思いますか?】 「失敗してもやり直せる社会」にするために、何が必要でしょうか? ぜひコメント欄で皆さんのご意見を聞かせてください。
また、「保護司の活動に興味がある」「自分にできることはないか」という方からのコメントやメッセージもお待ちしています!











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